Sensology 04

Sensology 04

今回は感性工学について。
この学問は名前からしておもしろいと思う。感性の工学。工学の感性?受け取り方はいろいろ。
実際にはどういったものの学問なのでしょうか?
文字からして、二つの単語が含まれている。「感性」と「工学」。前者はいささか心理学的、後者はまさに理系である。
では、感性を数式で解くものかというと、そうでもない。一言で言うと

人間の感性を考慮して工学を考える

だと思う。そして、工学はその学術的探求のためにもあるが、ビジネスの為にもある。
さて、感性工学はどのようなものにおうようされているだろうか?Amazonを例に挙げてみよう。
Amazonを使っていて驚くのは、推薦機能。本当に自分の興味のある本を薦めてくれる。何冊それで買ってしまったことか・・・。
この手法はAmazonが独自の技術を用いて行っているらしい。特許に関する記事は下記に。
Amazon、ギフト商品自動推薦に関する特許取得 - ITmedia NEWS
特許がらみの訴訟もあったようだが、それぐらい価値のある技術であることが伺える。

実際にどのように行っているのだろう?勝手に考えてみる。
Amazonがユーザーの商品購入記録を持っているとする。ここで、ユーザーAさんとユーザーBさんを例にする。
AさんとBさんは共通の趣味を持っていて、二人ともAmazonから同じ本を数冊買っているとする。
この共通する購入した本の数が重要で、関連度の強さを表す大切なパラメータになる。
具体的に計算するときには、例えば、シンプソン係数を用いることにしよう。
シンプソン係数の説明は、下記より。
シンプソン係数とは (Simpson's Coefficient) シンプソンけいすう: - IT用語辞典バイナリ

シンプソン係数が0でなけらば、何かしら関連を持つわけだが、関連度が高ければ高いほどその人達は似た嗜好性を持つことになる。
ここで、AさんとBさんが一番大きなシンプソン係数を持つとしよう。その時、Aさんが持っていてBさんが持っていない本は、Bさんが
持ちたいかもしれない本であり、その逆も然り。その本達を薦めればいいというわけです。

ちょっと雑な説明だったけど、こんな感じで実装できるのではないでしょうか。



さて、ここにどんな感性工学が隠れているのだろう?今回の例は、似た嗜好性を利用して商品を薦めるところ。その嗜好性が感性の一部で、その関連度を数式により得ている。感性と工学(理学っぽいけど)の融合が成されているわけです。
このように、人間の感性を利用してビジネスを促す、その為に利用するのが感性工学とここでは言っておく。

シンプソン係数に関してはまたいつかしっかりと述べてみようと思います。